作れちゃう

8/26 わくわくアトリエ「みんなで作ろう!あ・い・う・え・お からはじまる切り絵」

8月最後の日曜日に「安野光雅のふしぎな絵本展」関連ワークショップ、わくわくアトリエ「みんなで作ろう!あ・い・う・え・おからはじまる切り絵」が開催されました。講師には、毎年、切り絵ワークショップでお世話になっている福井利佐さん(切り絵アーティスト)をお招きしました。今回のワークショップのアイデアは、安野光雅さんの絵本の大ファンだという福井さんが『あいうえおの本』から着想を得て考えてくださいました。静岡の「し」と県立美術館の「け」からはじまる言葉を切り絵で制作し、さらに皆さんが作ったひとつひとつの作品をつなげて、高さ約2mの大きな「し」と「け」の文字を形づくりました。

「し」と「け」
それでは、午前・午後と各回にご参加いただいた皆さんの制作の様子を追いながら、素敵な作品が出来上がるまでをご紹介します。
はじめに、福井さんと一緒に展覧会を鑑賞しました。この後のワークショップのウォーミングアップも兼ねて、『あいうえおの本』の原画コーナーを中心に、絵の隅々までよく見ていただきました。

展覧会へGO
あいうえおの本コーナー

安野さんの作品と展覧会の雰囲気を少し味わったところで、ふしぎの世界からやってきたトンガリ帽子のお姉さんの待つ、第6展示室に集合しました。こちらの展示室の壁面に、ワークショップで制作した切り絵作品が展示されることになります。福井さんから「みなさんが作った作品を美術館に展示しますよ」との言葉を受け、少しどよめきました。こんなに大きな壁を埋める作品が出来上がるかしら…と。実はスタッフも内心ドキドキでした。

トンガリ帽子のお姉さん6室
実技室に戻り、『あいうえおの本』をモニターに映しながら、今回、展示されていなかった文字や、切り絵で制作する「し」と「け」のページを、皆さんと鑑賞しました。下の写真は、展示室にも原画のあった「さ」のページです。パッと見てわかる「さる」や「さんりんしゃ」の他に、装飾の枠の中にもたくさんの「さ」のつくアイテムが隠れています。福井さんが「見つけられた人は教えてね」と声をかけると、子どもたちが前のめりになって発表してくれました。

あいうえおの本を見ています1
一生懸命、絵本を見つめる子どもたち。知ってる言葉を誰よりも早く言いたい!そんな気持ちが伝わってきました。

あいうえおの本を見ています2
あいうえおのウォーミングアップを終えたところで、「し」のつく言葉のアイデア出しをしました。


「し」のアイデア出し
しまうま、しか、しいたけ、しっぽ…大人も子どもも「し」のつく言葉をたくさん発表してくれ、あっという間にホワイトボードがいっぱいになりました。これらの言葉も参考にして、各自、切り絵の下図を考案しました。

ホワイトボード「し」
制作に入る前に、福井さんからカッターの使い方のレクチャーを受けました。

切り方レクチャー
切る時は、中心から外側へ、小さな面積から大きな面積へと進めていくと、きれいな仕上がりになるとのことで、このことを時々思い出しながら制作を進めるのが、とても大切です。

2切り方レクチャー
今回のワークショップは、小学校低学年の子どもが多く参加していたこもあり、初めてカッターを使う子どももいました。刃の向きや添える手の位置など、大人にとっては当たり前のことも、子どもたちにはやり慣れない、注意を要する作業です。福井さんやスタッフ、親御さんのフォローのもと、一生懸命に取り組みました。

カッター練習
そして、福井さんの作品「しばいぬ」を参考に、切るところと残すところ、仕上がりのサイズなどを確認しました。参考作品とはいえ、今回のワークショップのために制作してくださいました。上手すぎる…。喜ぶ子どもたちをよそに、親御さんたちのやる気スイッチが入ったように感じました。

福井さんとしばいぬ
そしていよいよ、各自で「し」のつく言葉のモチーフを見つけ、下絵作りが始まりました。何も見ないですらすらと描きあげてしまう方もいれば、

①下図
図鑑を参考に下絵を描く方や、

下図②
スマホの画像を見ながら描く子どももいました。時代を感じます…。

下図③
下絵が描けたら、その用紙をそのまま色紙に貼りつけて、下絵と一緒にカットしていきます。下の写真の方は、3点も作ってくださいました。

IMG_2479
今回は、たくさんのモチーフが必要だったため、スタッフも制作に加わりわました。必死です。

スタッフ制作中
最近、学校ではあまりカッターを使わせないそうで、子どもたちにとっては新鮮な作業のようでした。扱いに四苦八苦しながらも、みんな夢中で取り組んでいました。

切ってます①
絵に描いたものが少しずつ切り絵作品になっていく楽しさや、

切ってます②
下絵を外したらどんな風に出来上がっているかな、というわくわく感が、作品へと向かう集中力になっているのかもしれません。

切ってます③
制作から1時間も経たないうちに、作品が出来上がってきました。1番のりは「ショートケーキ」でした。美味しそうです。

ショートケーキ
1人出来上がると次々に作品が仕上がり、しろくまとジュゴンも登場しました。

できてきた①
右から、シャープペン、シャボン玉、ジーンズ、しましま、シカ、しいたけ、しそ、シロフォンとマレット、シマリス、清水エスパルス、新幹線、しり…

できてきた②
出来上がった作品が増えてきたところで、福井さんが「し」のかたちに整え始めました。

IMG_2541

最初の心配をよそに、どんどん大きくなって…立派な「し」が形を現しました!下の写真は、実技室の壁に貼れるよう、ぎゅっと詰めた状態ですが、それでも高さ150cmはあるでしょうか。(完成の一歩手前の写真です)

「し」完成
ワークショップのさいごに、作品の名前をひとつひとつ発表していただき、大成功のうちに午前の回を終えました。

これなあに
午後の部の様子も、少しご紹介します。午後は県立美術館の「け」からはじる言葉を切り絵で制作しました。

午後
ご家族でご参加いただいた中には、午前よりも小さな子もいましたが、とにかく一緒にチャレンジ。「けむし」を制作中です。


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4人のお子さんとご参加のお母さんは、子どもたちの作品を手伝いながら、自分の作品「けっこんゆびわ」も仕上げていました。すごい!

お母さんと子どもたち
下の写真の子は「けいこうとう(丸型)」を作ろうとしています。実は直線型の蛍光灯と2作品作ってくれました。素敵なアイデアです。

蛍光灯
こちらは親子で「げた」の左右を制作中です。色を合わせているところも素敵ですね。

IMG_2727
下の写真の右の方に少し見えているのが、「け」の左側です。(きたろうの)げた、けむし、ケーキ、けやき、蛍光灯(直線型)、ケイマフリ(鳥)、剣…、福井さんが持っているのは、ふっくらとして美味しそうなケガニです。

IMG_2793
そして、午後も素敵な「け」が完成しました!どちらの文字も時間内に予想以上の数と出来映えで仕上がり、皆さんのがんばりに心から感謝です。

「し」と「け」実技室

ワークショップで制作した作品は、8/26~9/2の間、「安野光雅のふしぎな絵本展」第6展示室内に展示され、会期末に訪れたたくさんのお客様にお楽しみいただきました。福井さん、今年も素敵なワークショップをありがとうございました!